2012年12月30日日曜日

80%-20%の法則。

開発計画の話。

昔、赤羽さんとも話したことがあるのですが、開発の進捗とは「20%の期間で80%進んでいるぐらいでないとダメだ。」という意見で合意したことがあります。

成功するプロジェクトとはそんなもので、作りたいものが見えていて、作れる実力があり、迷わず出来る実行力がある時に、それが出来るのでしょう。
そして80%に達した時点で、細かく作り直しなどが出来、完成度は100%を超え、大ヒットにつながる。
そんなものだと。

逆によくあるケースでは、納期の80%の時点でようやく20~30%と言ったところで、結局間に合わないか、完成度が当初予定の100%に届かないままリリースして失敗に終わる、というケースです。
作りたいものが見えていないまま始めてしまったか、実力が無かったか、迷いが生じて結束できなかったか。

同じようなことを述べている記事があったのでこちらもどうぞ。
いち早く70%~80%程度の完成度で人に見せられるものを作ることがいかに重要か、という話


無理やり上からの命令でコミットできずに初めてしまった場合もそうなるでしょう。
コミットできないなら、出来ないと言ってもらって良いし、または、仕事なのでやるならば、理解はしてなくても責任もってやる、と言い切って欲しいところです。

僕が過去、受託ゲーム開発会社を経営しながらメインプログラマー兼ディレクターでやっていた時(PS2とかの時代)は、そういう自信が持てるときしか仕事を受けなかったし、または、プロジェクト開始前に仕様を交渉して、そういう自信が持てるプロジェクトにするまで契約しなかったです。

納期の40%ぐらいの期間でα版提出があるものですが、その時点で80%は仕上がっていて、ゲーム性は十分確認できる状態にする。
ゲームはインターフェースが大事だと思っていたので、周辺画面は見た目だけでも先に全部入れておくのがポリシーでした。

ゲームの奥深さである、ステージの追加やボスの追加は無しで、それぞれ1個づつ入れておけば良いでした。ただ1個動作するものを作れば、あとはプランナーとデザイナーがデータを追加すれば動く、という状態にしてチームに渡す。

そうすればあとは待っている期間に、UIをブラッシュアップしてより気持ちよくしたり、プレイヤーやボスの攻撃パターンをどんどん追加して面白くしたり。

結果納期は間に合うし、予定していた完成度以上のものにしてお返しできていたと思う。

やらされ仕事は面白くない。かといって仕事は自由にできるものではない。

やはり「仕事」と言ってる以上、会社人として仕事をしている以上、受託・下請けなのでしょう。しかし、仕事を自分のものにして、「自分ならこうする」「こうやって目標を達成できる」と言い切れる「自信」と「実力」と「コミット(約束・宣言)」をもって言い切って仕事をしたい。

仕事を自分のものにすることが大事。